2010春イトウ

イトウと岩魚2足のわらじ

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北海道のイトウと岩魚
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2010年4月、頂きに厚く堆積された残雪より溢れ出る雪代の源を目指し遡る夫婦イトウ、辿り着いた先は魚止滝直前。

道北を重点的に産卵期を対象に観察を始めたのは1994年からで今年で16回目、2支庁4水系8支流を巡り26ペアを確認しました。我ながら同じことを繰り返しよく飽きないものだと~_~!目的は”実態”を知りたかったからです。2003年以降からは写真を撮り始めてこれから先はカメラに力を入れていくことになると思います。ここ数年、とある有名河川の支流にも新聞社のカメラマンでしょうか?や、サンプリングしてるのか?人影を頻繁に見かけるようになった。5月7日の読売新聞夕刊にも記事が載ってありましたが、今年は雪解け増水による濁りが激しく長らくつづいたせいで、写真を撮るには良い年ではありませんでしたね。それでもよく撮ったと思います。しかし、北部で開始されるイトウの産卵は皆さんが来られるもっと前から行われてますので”実態”を追究すればもっと良い映像が撮れるはずですし、あそこでの産卵は低温などの雪解け増水の変動で遅れるといった現象はこれまで一度も確認していません。

近年の研究報告についても、注目されている保全遺伝学、野生生物を保全する遺伝学としてPCRマシンを用いて系統解析←但し、ミトコンドリアDNAは母系しか追跡できないため不十分とされ、それと個体群構造、識別といった遺伝子レベルでの究明が各種に対し進められています。勿論、その作業結果はとても興味深いのは確かですし誰でも扱えるものではないでしょう。ですが、これは一つの有効な手段であって全てが解明されるものではなく、特定の種を理解する研究と言うのならば自然環境下での観察の積み重ねと経験は欠かせないはずです。現代人は手っ取り早くとっ捕まえサンプルを収集し成果を上げようと焦りがちですが、何に情熱を見出しているのか?それで実態が解明でき目的が解決できるかは理解に苦しみます。それから、生物多様性保全第8・9条にしても目的は種の保全で、物理的環境についての扱い方は、日本人の解釈によってはいくらでも手を代え形をかえ、インフラ整備による道路なり砂防事業が生息地に対し計画された場合、事業は続行されることになります。コンクリートで形造られた流れに泳ぐイトウを見てどう思いますか?

昨年、政権交代に期待した私、民意というのならメディアから発信される政党支持率の低下、民主20%は確かな評価でしょう。国家の借金、2010年度末には822?・・73兆を超す見込みとされ、財政破綻まで一千兆円に迫る勢い。失業率4.9〜5.?%、1月にはJALが会社更生法を申請、2月は北海道新幹線の札苅トンネルほか工事の安全祈願祭、3月では”道路・ダム凍結なし”?となり道への公共事業5214億円配布。本体工事着工に入っていないダムは新たな段階に進まないそうだが?これには血が煮え滾るほどの怒りを覚えた。事業仕分けも特別会計にはメスを入れない!民は誰かがやってくれるはずだ?と政治に期待しても、革命を起こさない限りこれから先は同じ繰り返しで、新たなインフラ整備に税を投じても絶対に雇用は生まれませんし、少子高齢化でどんどん人口が減っていく最中、だれがその後始末、財政の穴埋めをしていくのだろうか。昔のようにツルハシやスコップ、削岩機を手に持ち頭数を揃えて土砂を削る時代じゃない。誰がやるかは最新の建設機械、設計も電卓ではなくPCソフトに数字を入力して計算される。公共事業は選挙の駆け引き材料として長らく悪用されてきた。自治体が弱者の声を盾にし陳情するが、その税が入る’ふところ’先は決まっている。本当に野生イトウとその本来在るべき自然環境を残していきたいと願うのなら、国土交通省や農林水産省が新たに行うインフラ整備を止めさせない限り現状は何も変わりません。具体的に求められるのは納税意識です。

それから、これからは産業構造が大きく変わると言われる昨今。もう変わってますよね、民間企業はハイテク機器、産業ロボットの導入によって品質の高い商品を大量スピーディーに生産し人件費とコストを削減し何処よりも安く販売し利益を得る。だから労働は必要としなくなってきた。1人を雇用する負担は重く、多くの企業と消費者が評価するのは”ハイテク機器を開発した技術の結晶”に対する物だけ、そのエンジニアを目指すか、あとはプロ野球選手かプロゴルファーか、それとも歌手?俳優になるか?安定した収入を期待すれば公務員を選択しないかぎり収入を得ていくのは困難だ。便利な物が次つぎと開発されあらゆる分野に取り入れられると雇用先は限られてくる。この先の時代を生きていく若い人は大変だ・・・