2011知床Vol.1

イトウと岩魚2足のわらじ

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2011知床Vol.2

上陸して間もなくして現れた親子クマ3頭。海鳥が騒がしく鳴き出したのをシグナルに周りを見渡すと、こちらへ向かって南下してくる親子が海岸に沿って歩いてくるのが見えた。

単独行。もうここへ足を踏み入れた以上、ビビっているわけにはいかなかい。ここ知床半島、世界自然遺産エリアの核心部は羆の為に与えられた領域だ。自分がここに居るという主張をするために身ぶり手ぶり声を出すが親子は何も気にせず悠々とこちらへ向かって歩いてくる。それに私と眼を合わそうとはしない・・・ところが、カヤックに関心を抱き、母親がこずき始め左右に振り回したのに危険を感じ、怒鳴った!

いたずらっ子だ!それは俺の物=人間のものだから触っちゃだめだ!という感情を表現すると順番に子が同じようにこずきだし、その都度、声を出しそれを触っちゃダメだと怒って感情で相手に伝える。食糧は全て出して置いたが匂いが染み付いているから隙あらばちょうだいしようと、つねに食べ物を物色している。彼、彼女らには私たち人間に対し”あだ名“を付けているはずだ。人力で漕ぐカヤッカ−、海岸線を舐めるよに接岸し猛スピードで走り去るプレジャーボート、大型船を満載にしてやってくる観光船、サケマスを捕獲する網を設置する漁業者たち。それに、ゴムボートやプレジャーボートに乗って河口に停泊し釣りを楽しむ族を見て、次からつぎへと巧みに捕まえる様を眺め恨めしそうに涎を垂らし”あいつら憎らしい“・・・そのうち判らせてらるさ!?なんて、ここへやってくる人間の行いを観察している。

我ら独自の旅・・・