07秋・原野の営み

イトウと岩魚2足のわらじ

更新履歴
北海道のイトウと岩魚
両生類その他
身近な動物達
プロフィール
ニホンザリガニ 意見感想

07秋・原野の営みVOL.2

少子高齢化へと突き進む一方で新たな子孫を繋ごうとするのは野生のカラフトマス。なんてったって凄い事、それは彼、彼女たちはお互い「その時を分かっている」ことです・・・

ここへ来る前日に、9月としては高い気温31度を記録する札幌から遠く離れて翌朝、気温差なんと29度と低い2度!とはいきなりな寒さに調子が狂いそうになった。それでも、朝食には力を入れているので、道産子はジンギスカン500gで気合を入れる!足早に過ぎ去る北海道の秋も、全道的に雨不足であるのを加え暖かいのはここも同じで、2日前から前日まで雨が降っていたにも関わらず上流付近の水量が少ない。それでも随分と透明度が高かったのは救いでした・・・

この日だけだった、それもあって本当に羆がうるさくて落ち着いてカメラに集中してらんない。糞や足跡だけでなく熊笹の陰、死角となる流れの向こう側ではカラフトを追いかける水飛沫の音が時折、聞こえてくる。そう、ストレスを感じているのは自分以上にカラフトの方で、どこまで掘り下げるの?まで左右にV・V・Vと尾鰭で砂礫を巻上げながらカメラにぶつかって来る。東の果てでは相当な数が遡上したのに対し、ここでは何十分の一かそれ以上と少なかった。

生命の勝ち組と負け組みは、子孫を繋げるかできないかで決まる!それは人間も同じ・・・それを教えてくれるのは最終章を見せてくれるこの場面が物語る!

ある地点を境に上下流、カビ付いたサケを数匹、何箇所かある深い淵を覗くと溜りを回遊する雄のカラフトマスが警戒せず目前を通り過ぎ、横たわる流木の陰にはアメマスがのんびりと底に定位、小さい山女魚もレンズ前でうるさく騒ぎ、大きくエグられた岸の隙間にはサケが隠れているのが見える。

二回目の放卵、精で少ないながら、やっとフィニッシュしてくれた。手前が雄で後ろに隠れているのが雌、上顎が少しだけ写っているのが残念!魚は水の中から観察しないと分からない部分がかなり多いですね。たかだかカラフトだと思っていた場面だったんですが、いざやってみると簡単じゃなかった・・・

07秋・原野の営みVOL.2