サケ帰る自然河川

イトウと岩魚2足のわらじ

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晩秋。後志管内のとある川で行われた白サケの産卵。

今回の撮影でサケが好きになった。次回更新予定のサクラマスが卵を産み付けた場所と同じ箇所から一週間後、川に沿って上流へ進むと幾つもの産卵床が点在し、川岸を歩きながら1つ1つ丹念に水の中を覗くと2〜3匹の岩魚と山女魚が卵を掘り返し食べている光景がある。これより更に上流へ進むと何度も掘り返し卵が産まれたであろう川底の一面が真っ白になっている箇所と、そこで今から産卵を始めようとする3匹のサケが見えた。水の中を覗いてその意味が分かった。湧水≠ェあちこちの底から噴出し、雌のサケは盛んに鼻先を底に付け何か匂い?を確かめているようだった。イトウがそのような行動をとるのは一度も見た事が無い。そして、15cmほどのイワナとヤマメたちが石の隙間に何十、いや100匹はいるだろう?が底一面に張り付き、これから産み落とされる卵を背後より虎視眈々と狙っている。サケは何度も蹴散らすがたちまち戻ってくる。増殖河川の下流ではこれに代わりに上空からカモメが卵を狙う。

思うに野生のサケそのものは日本に居る?回帰しているんだろうか?ダムが無ければ砂防も無い河川はじつに少なく、増殖河川以外で毎年、確実に回帰している川は北海道に存在するだろうか。そう思うと野生サケは幻の魚・・・?かもしれない。災害に強い山の復元と自然河川を取り戻す大きな役割は”サケ“にしかできないかもしれない・・・

産んだ卵を埋める先へ群がる岩魚たち。

カメラを持ち匍匐(ほふく)前進し石の角に体重を乗せると'ボキッ´と肋骨が折れ、翌週、深酒した翌朝目を覚ますと左目に陰が写り込んでいる。眼科へ診察に行くと−加齢性黄斑変性−と診断される。気が付いてみると7年ごとに厄があるようで、さんざん好きなことをやってきた"つけ≠セと思うと金は必要以上欲しくないから健康だけは維持したいです・・・

正午過ぎから床を掘り始めて5時間。今回も改めて実感するのは水の中から観察しないと分からない事が多い。

遠くで床を掘り進める雌を尻目に背後で待つ雄と岩魚たち。ヤマメも数匹確認できたが圧倒的な数。