2018知床

東の果ての秘境 シーカヤック P1

イトウと岩魚2足のわらじ

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8月上旬、台風13号が北上しつつ進路が定まらない当日を迎える頃には14号が・・・と念入りに気象情報と睨めっこした結果、羅臼側からの周回は諦め宇登呂側からアブラコ湾を折り返す滞在型の旅になりした。

出艇初日の波は1.5m風は南南東、風速3m/s気温は最低15℃最高20℃という穏やかな追い風で幸先の良いパドリングでルシャまで順調だった。画像のベースキャンプ地となるテント場所は2013年以来で5年ぶり、不思議なことにこれまでだと干からびた羆の糞がそこらじゅうの海浜で見られたのに今回は全く無く最終日まで一度も我らの前に姿すら見せなかったのは以外でした。

現地は3泊4日、AM9:20分に宇登呂を出て凪の先端領域をのんびりと漕ぎ進み11:21分ルシャに入る。ヒグマを見たのはこの領域のみで、これから先端にかけて見ることはなかった。ここまで2時間は楽だったが鮹岩までの区間でルシャの送り風で9割の体力を消耗した・・・後になって分る事だが

カパルワタラの番屋

こうなると予想してはいましたが感慨深いものがあります。かつては何度かお世話になった番屋も漁船の性能が向上し近年はこうして野ざらしに放置され風化し崩れていく様を見送るのは悲しい・・・2018年現在で番屋が維持されているのはウトロ側ではルシャと文吉湾だけとなっている。私にとってはここカパルワタラの番屋は東の果て<Vリーズで何度か紹介したように特別な思い入れがあった所だけに切ないものです・・・

世界自然遺産ブームが過ぎ去る知床の現状は年を追うごとに繁忙期であるカラフトマスシーズンにおいてもかつての賑わいは失速し終焉を迎えたのでしょう。この画像は幌別川河口手前の海浜地≠ナ昨年までは浜辺近くまで車を入れられたが今年から立ち入り禁止と簡易ゲートで閉ざされていたのでカヤックと荷物だけを私有地と隣接する踏み分けから波打ち際まで運び自動車は道の駅にデポすることにした。今後どうなるか分らないがシーカヤック人口が増えるかどうか?を考えると自由を奪う焦点がそこにあるかは本末転倒でしょうね!・・・結果的に今回、シーカヤックで旅する人と誰ひとり会うことはありませんでした。ただ唯一、1人トレッキングにてウトロ?から単独で周回をする男性とすれ違っただけで・・・その後は無事に周回を終えたと思いますが今日2018年8月19日、ニュースからの情報で羅臼側から大学生2人が徒歩で海岸を岬に向かう途中に高波で一人が後方不明?とメディアから報道があったと聞くところ、ここ知床先端領域で築いた先人の歴史≠学んでさえいれば違った運命があったかもしれない・・・・・


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